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つくばスタートアップ戦略と街ネタものづくり教室

つくば市の創業支援施策が発表された

スタートアップ戦略の発表に先立つつくば市長あいさつ
スタートアップ戦略の発表に先立つつくば市長あいさつ

2018年12月20日、つくば国際会議場で開催された 「つくば スタートアップデイ」で、つくば市の創業支援施策が発表されました。
概要は下記の通りです。

  • イノベーションにより雇用と税収を戦略的に生み出す施策を打ち出す。
  • 急成長する技術系ベンチャーを選抜し、行政が資金と実験の場を支援する。
  • 2020年に産業振興センター1階を有料のコワーキングスペースに改装する。
  • 成功者のロールモデルを作り創業希望者の場を作れば、続く人が出てくる。

広くあまねく配分することが通例の行政が、自らに風穴を開けた点で画期的でした。
市民として心強く感じます。

しかし以下に述べるように、
「創業分野」の施策だけではイノベーション都市の実現はおぼつきません。
多様な分野と組織をまたがる全体的な活動にどれだけの規模と速度で展開できるか、取り組みはこれからです。

創業者は多様なライフスタイルの中に育まれる

つくば駅前ペデストリアンデッキの夕日
夕焼けに浮かび上がるつくば駅前ペデストリアンデッキ

長寿化に伴い子ども時代に学び、大人になって働き、老いて引退する、という3ステージの人生が、様変わりしています。
年齢・性別に関わらず何度でも学び直したり、雇用されたり、創業したり、家庭に入る人もいます。
創業にもクラウドソーシングなどの新しい形態が生まれています。

企業の存続年数や技術の移り変わりの方が一人の就業年数より短いのだから、既に多くの人がそうした人生を歩んでいることは当然ともいえます。
それにも関わらず、いまの社会は制度面、意識面でこの変化に対応していません。

既定のロールモデルはなく、大量の多様なライフスタイルが出現しました。
技術系ベンチャーの創業もまた、こうしたライフスタイルの一形態として育まれます。

これからのライフスタイルを実験する

アイデアをカタチにする街ネタものづくり教室

これからの経済は低成長、もしかしたら縮小します。
問題の本質はパイを奪い合う荒んだ社会ではなく、人々が心豊かに生きられる社会に、いまの社会をつくり直すことにあります。
経済効果が期待できる技術系ベンチャーへの施策は、社会の変化をいくらか緩やかにできるかもしれません。
しかし私たちは既にこの本質的な課題に、否応なしに直面しています。

わたしは製造業のシステムエンジニアとしての人生を振り返り、技術者が低リスクで自分の生き方を実験する場を創りたいと思いました。

  • 現在の仕事とは別に、アイデアをカタチにする活動をする。
  • 本業と競合せずに技術が活かせる、ものづくり教育分野にフォーカスする。
  • ものづくりに集中するため、共同で付帯業務を委託できるようにする。
  • ”ものづくり”を介した”まち”とのつながりを中心に据える。

こうした構想を積み重ね、「街ネタものづくり教室」の活動を立上げました。

本質的な課題の解決には、世代が代わるほど長い時間がかかるかもしれません。
それでもわたしは、技術者だから知っている”ものづくり”のリアルな感動を次世代の子どもたちに伝えることにより、その想いは受け継がれていくと思います。
これは今すぐにできる小さな一歩です。

参考文献:リンダ・グラットン (2016). ライフシフト 東洋経済新報社

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